林動物病院

〒411-0816 静岡県三島市梅名97-5

# 101 : 猫の下顎結合離解整復手術 / 【外出後に発症した下顎結合の離解】

今回の症例は14歳の猫ちゃんです。

外に自由に出入りできる猫が、帰宅してから急に食欲不振となり来院しました。

血液検査では特に異常は認められませんでしたが、注意深く身体検査を行ったところ、上顎と下顎の咬合が正常ではないことが分かりました。

レントゲン検査にて下顎結合の離解(黄丸)が確認されました。

沈静下で軽く顎先にテンションをかけると、下顎のずれ(赤矢印)がより顕著に認められました。

下顎結合離開整復手術

麻酔をかけ、外科手術にて、下顎骨に2本のスクリューを挿入し、しっかりと固定しました。

経過

手術当日から自力で食事を摂ることができ、現在では食欲も完全に回復しています。

 

まとめ

猫ちゃんは外でのケガなどが原因で、下顎の骨がずれてしまうことがあります。

この状態になるとごはんが食べにくくなったり、痛みが出たりします。

今回の子は手術でしっかり固定することで、その日のうちからごはんを食べられるようになり、元気を取り戻しました。

下顎のトラブルも適切に治療することで、普段通りの生活に戻ることができます。

 

獣医師;林 敬明

 

この内容は2025年月8時点の情報です。