# 88 : 犬の口唇腫瘍摘出手術 / 悪性黒色腫(メラノーマ)
今回の症例は、13歳のトイプードルです。
口唇に腫瘤ができたため来院されました。腫瘤から細胞を取り検査を行ったところ、悪性の黒色腫と診断されました。
リンパ節への転移を認めましたが、癌の増殖速度が速く、自壊も見られたため、QOL(生活の質)を向上させる目的で外科的に切除することにしました。
口唇腫瘍摘出手術
術前の写真です。口角部に腫瘍(赤丸)を認めます。
腫瘍の切除後の写真
口腔内の粘膜を縫合しました
皮膚の縫合を終えた写真です。口角を縫縮しているため、口が少し小さくなります。開口時にテンションがかかり縫合部が裂開しないようにフェルトを使用して縫合しています。
腫瘍は完全切除されていましたが、すでにリンパ節転移を起こしているため、術後から抗がん剤治療を開始しています。
まとめ
口腔にできる腫瘍は癌であることが多く、その多くが悪性度の高い腫瘍です。
治療には外科手術・抗がん剤治療・放射線治療がありますが、どの治療においても病変の早期発見が重要です。腫瘍が小さいうちは症状が現れにくいため、日頃から口腔内のケアやチェックを行ってください。
獣医師:林 敬明
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